旅する森と、木の暮らし。

旅する森と、木の暮らし。│MORiP!

椿の森と火山の絶景!伊豆大島の見どころまとめ

東京から高速船に乗れば2時間足らずで行ける離島、伊豆大島。

火山に温泉、美味しい海の幸など、椿の花が咲き誇るこの島には、見どころがいっぱいです。

モリップ編集部がおすすめする、「森」をテーマにした大島観光に出かけましょう。

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都心から近い離島、伊豆大島はどこにある?

かの有名な小説「伊豆の踊子」、または「アンコ椿は恋の花♪」という歌は聞いたことがありますか?

数々の映画や諸説の舞台にもなった伊豆大島は東京都にある離島で、その住所は「東京都大島町」。

地図で見ると伊豆半島の近くにありますが、江戸時代から幕府の直轄地であり東京都の交流が盛んでした。

豊かな自然に恵まれながら、古くから数多くの文化人が訪れた、歴史ある島でもあります。

伊豆大島には、東京竹芝港から出ている高速ジェット船に乗れば2時間足らずで行くことができるため、現在では、首都圏で人気の観光地になっています。

その他、横浜、久里浜、熱海、伊東などからも船が出ていて、調布空港から飛行機で行くこともできます。

その人気の理由は、アクセスのよさだけではなく

・三原山の火山やジオパーク
・温泉
・大島椿
・ハイキングやサイクリング
・釣りやダイビングなど海のレジャー
・くさや、明日葉、大島牛乳などの特産品

といった、伊豆大島独特の自然や文化にあります。

伊豆大島は、利島、三宅島などを含む「伊豆七島」の中でも最も面積が大きく、人口は8,000人ほど。

農業や漁業、観光が主な産業になっています。

今回のモリップでは、この伊豆大島に咲き誇る椿や、ダイナミックな火山など、自然の恵みに注目した見どころをご紹介します。

島中に咲き誇る!「大島椿」の森の見どころは

伊豆大島は温暖な気候に恵まれ、島全体がうっそうとした照葉樹林に覆われています。

昔は、この森の木を利用した薪炭などが産業になっていましたが、江戸時代になると自生していた「ヤブツバキ」を防風林などとして植林するようになり、椿を利用した産業が生まれました。

現在では、島内に300万本ものヤブツバキが生えているといわれています。

「大島椿」といえば、シャンプーやヘアオイルなど、化粧品の原料として目にすることが多いですよね。

この椿の実を絞った「椿油」は、平安時代から日本の女性の頭髪ケアに使われていたといわれるほど歴史が深く、今でも自然派の女性には人気があります。

そんな椿の森って、一体どんな感じなのか気になりませんか?

伊豆大島には、至る所に椿を楽しめる公園や森がありますが、おすすめの見どころを3つだけご紹介します。

1.都立大島公園

動物園も併設した、観光客向けの椿園です。

園内には約1,000品種ものさまざまな椿が植えられていて、ヤブツバキだけでなく、珍しい園芸品種も見ることができます。

園内にある「椿資料館」では、椿油以外にも椿のさまざまな利用方法や歴史文化の解説があるので、まずはここを訪れて椿についてお勉強するのもいいですね。

2.都立大島高校椿園

高校の敷地内にあるという珍しい椿園です。

入場無料の庭園で、約380種類もの椿を一挙に見ることができます。

3.椿の森公園

三原山登山道の途中に、山の斜面に広がる静かな椿の森があります。

観光地としてあまり知られていませんが、元々は油を採るために植えられた椿の森だったので、自然の地形そのままにヤブツバキが群生する、他とは違った風景が見られます。

現在は地元の方々の手により、森の手入れや遊歩道の整備など、再生が進められています。

他にも、椿の木のトンネルなど、伊豆大島には椿の見どころがいっぱい!

観光マップなどでチェックして訪れてみましょう。

ちなみに、椿の花の見頃である1月下旬~3月下旬頃には毎年「椿まつり」が開催され、伝統衣装を着た「あんこさん」が島内のあちこちで出迎えてくれますよ。

「御神火」三原山やジオパークの絶景も見どころ!

伊豆大島のもう一つの大きな魅力、それは、島の真ん中にある火山「三原山」と、火山島ならではの面白い地形の数々です。

「わたしゃ大島御神火そだち 胸に煙りはたえやせぬ~♪」

という民謡があるほど、活火山である三原山は昔から島民にとって身近で大切な存在でした。

驚くかもしれませんが、煙や溶岩が流れ出るちょっとした噴火は、日常の一つだったそうです。

大地の鼓動を感じさせる三原山の火山活動は、むしろ「御神火」、神様としてあがめられてきました。

全島避難になった昭和61年の噴火では、噴火によって道が寸断されたり新しく地形ができるなどしましたが、現在ではそこも火山のエネルギーを感じられるスポットになっています。

三原山登山のルートがいくつかあり、「お鉢めぐり」という山頂を回るコースなどもあって、ハイキング好きの人は登山を楽しむことができます。

この他にも、伊豆大島で火山島の絶景を楽しめる見どころスポットといえば、

1.裏砂漠

三原山の噴火によってできた、草木の生えない真っ黒な砂漠!

日本国内で唯一「砂漠」として登録されている土地だそうで、この絶景ではアーティストのMVなども数多く撮影されています。

2.地層大切断面

富士山と同じ成層火山が島になった伊豆大島の成り立ちがよくわかる地層が、島の南西部、道路のすぐ脇に見られます。

バウムクーヘンみたいに積み重なった地層がダイナミック!

3.砂の浜

真っ黒な砂で埋め尽くされた砂浜。

玄武岩が主成分になっている伊豆大島ならではの、不思議な風景です。

このほかにも、ジオパークを楽しめるスポットはMAPなどでチェックしてくださいね。

伊豆大島の知られざる見どころ!神秘的な鎮守の森や巨木

椿と火山は有名ですが、伊豆大島は「森」目線で見てみると、実は貴重な巨木の森があるんです!

1.大宮神社のシイ樹叢(東京都天然記念物)

島西部の野増地区にある小さな神社。

神社へ続く石段の脇に、シイの巨木が立ち並ぶ不思議な風景。

日本各地の鎮守の杜は、かつてはこんな姿だったのかも。

2.春日神社のイヌマキ群落(東京都天然記念物)

珍しい針葉樹「イヌマキ」の巨木が何本も立ち並んでいます。

住宅街の中に突如現れる鎮守の森にお邪魔してみましょう。

3.桜株(国指定特別天然記念物)

大島の名が付いた、伊豆大島原産の「オオシマザクラ」の古株(推定樹齢800年)が山の中に静かにたたずんでいます。

今や日本全国に広がったソメイヨシノは、オオシマザクラとエドヒガンを掛け合わせて作られた品種といわれています。

日本の桜の原点が、こんなところにあったなんて!

以上、あまり知られていない見どころですが、巨木や神秘的な森が好きなあなたには、必見のスポットです。

温泉に波浮港・・・伊豆大島の情緒もゆったり楽しんで

伊豆大島には、椿の森や火山とセットで楽しめる見どころがまだまだいっぱいあります。

まずは、火山の恵みである温泉です。

島内には、温泉付きの旅館や日帰り温泉がいくつもあり、気軽に楽しむことができます。

泉質は、さっぱりした透明なお湯。

三原山の絶景を楽しめる露天風呂のある「大島温泉ホテル」や、海辺で水着着用の混浴ができる「元町浜の湯」など、特徴的な温泉もあるので旅の思い出に行ってみたいですね。

また、冒頭でもご紹介した川端康成の小説「伊豆の踊子」にも登場する伊豆大島。

小説の世界を旅したいなら、島の南東に位置する小さな港「波浮港(はぶみなと)」を訪れましょう。

かつて、各地から漁船団が押し寄せた海運の要所だった波浮港は、漁師たちが滞在する旅館や飲食店立ち並ぶ港町として栄えました。

伊豆の踊子のモデルになった「みなとや旅館」は、無料で開放された資料館になっています。

今は静かで、夜は灯りも少ない小さな港町ですが、なまこ壁の古い建物、細い路地や階段など、往時をしのばせる風情がたっぷりです。

文学碑がたくさん並んだ「文学の道」など、ぶらぶらとお散歩を楽しむのもいいですね。

伊豆大島でおすすめのグルメと特産品は?

見どころがたくさんの伊豆大島は、できれば一泊二日ほどかけて、レンタカーで島内をぐるりと回るのがおすすめです。

旅の途中、ぜひ味わいたいグルメは、やっぱり新鮮な魚介類です。

郷土料理として有名なのは、旬の白魚を特産の青唐辛子ベースの醤油で漬け込んだ「べっこう寿司」。

べっこうのように透き通ったお寿司は、お店それぞれに違った味が楽しめます。

新鮮な地魚のにぎり寿司も、島内にいくつもある人気店で味わうことができますよ。

そして伊豆大島特産の有名な「くさや」は、勇気のある方はチャレンジしてみて!

意外とやみつきになる味わいがあり、お土産にすれば話題になること間違いなしです。

このほか、人気のお土産物としては

・椿油:化粧品ほか、食用油もあり、レトロなパッケージがかわいい。

・明日葉(あしたば):独特の香りがあるセリ科の葉物野菜。おひたしや炒め物に。

・塩:海水から伝統的な製法で作られた天然塩。

・焼酎:芋や麦、明日葉からつくられた焼酎もあり。

・青唐辛子:唐辛子醤油などさまざまな製品が。

などなど。

帰りの船を待ちながら、港の近くのお土産屋さんでお買い物すれば一通り揃います。

まとめ:都心から森の島へ、別世界にトリップ!

椿の森に囲まれ、独特の文化が育まれてきた伊豆大島。

都心から近いのに、まるで別世界へと旅することができます。

自然や温泉、美味しいものが大好きな人は、一度は訪れてみたい素敵な島でした。

この記事の編集者

モリップ編集部 MORiP!

MORiP!を運営する編集部のメンバーたちが、選りすぐりの情報をお届けします。あちこちに散らばる森や木についての基礎知識をわかりやすくまとめることを目指しています。編集部みんなで実際に行ってきた森旅もご紹介しています。

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