大阪から日帰りで行ける、高野山森林セラピーとは?
近年、全国に増えている森林セラピー®基地。
森林をフィールドにして、日常から離れてリフレッシュできる体験です。
全国各地に森林セラピーを体験できるスポットがありますが、関西圏でおすすめなのが、大阪から日帰りでも行ける距離にある、世界遺産・高野山の森林セラピーです。
さまざまなコースやプランがあり、自然環境や観光スポット、文化的にも恵まれた場所で、森林セラピーを体験してみませんか?
スポンサーリンク
こんな記事もよく読まれています
スポンサーリンク
この記事の目次
高野山森林セラピーへのアクセス
高野山森林セラピーは、高野山真言宗の聖地となっている町、和歌山県伊都郡高野町の森で行われています。
高野山へは、大阪から南海電鉄でのアクセスが便利。
なんば駅から特急「こうや」に乗れば約90分で高野山駅に到着します。
現地バスのフリー乗車券や各所の入場券も付いたお得な切符もありますので、観光も併せて行きたい人はセットで購入するとよいでしょう。
大阪からなら、週末に日帰りでも行けそうな近さですね。
高野山森林セラピーのプログラムは、その多くが「一の橋案内所前」が集合場所になっています。
高野町の中を巡る路線バス「南海りんかんバス」を利用して、「一の橋口」で下車します。
森林セラピーの開始は9:30と午前の早い時刻ですので、早起きして大阪から出かけましょう。
解散はだいたい15:00頃です。
また、ほかにも観光スポットがたくさんある高野山。
せっかくなので宿坊などに前泊して一泊二日の日程で参加するのもオススメです。
高野山金剛峯寺「奥之院」の森で森林セラピー
(画像提供:高野山寺領森林組合)
高野山森林セラピーのスタート地点となる「奥之院」とは、弘法大師空海が入定されている聖地で、杉の巨木の森の中に20万基もの供養塔が立ち並んでいる高野山の名所の一つです。
有名な戦国武将や歴史的な人物のお墓や供養塔は、歴史が好きな人にはたまらないスポットでしょう。
この奥之院の森は、樹齢数百年もの杉の大木が立ち並んでいて、さまざまな動植物も生息している豊かな森でもあります。
整備された参道は歩きやすく、また見どころも多いので観光も兼ねて歩く森林セラピーコースとなっています。
日常から離れた空間で、高野山の自然や歴史について専門スタッフからレクチャーを受けながら歩くと、五感と知的好奇心が刺激されていきます。
くつろげる施設が充実♪高野山の森林セラピー基地
(画像提供:高野山寺領森林組合)
奥之院の森を歩いた先、森の中にあるのが木造のかわいらしい山小屋です。
小屋の中には囲炉裏があり、ここで精進料理をベースにした「特製セラピー弁当」を食べたりお茶を飲んだりして休憩できます。
森林セラピーの途中、肌寒い日には囲炉裏で火を焚いて、みんなで囲んで語らうのもいいですね。
小屋の周辺は平らで開けた明るい森になっています。
人の手で植えて整備された広葉樹や、カツラの木の林の中で思い思いに時間を過ごせます。
カツラの林は、ヨガやお昼寝の場所としても使われています。
カツラの木は秋になると紅葉して葉を落とす落葉広葉樹ですが、この葉が地面に落ちるとほんのりキャラメルのような甘~い香りが漂ってくるのです。ちょっと不思議ですね。
そんな香りを胸いっぱい吸い込んで深呼吸すると落ち着きませんか?
ハンモックでのんびり
(画像提供:高野山寺領森林組合)
高野山森林セラピーのプランの中で人気なメニューの一つが、ハンモックでのお昼寝です。
山小屋の横にある明るい森で、好きな場所にハンモックを吊るしてくつろぎます。
目をつむって本格的にお昼寝をするもよし、空をただよう雲を眺めたり、鳥の鳴き声に耳を澄ませて森の時間を感じてみましょう。
ブランコのように少しだけゆらゆら揺らして遊んでみてもいいですね。
絵にかいたような森のリラックスタイムが体験できます。
太陽の光が注ぎ、風が通る開放的な森なので、きっとリラックス効果も高いのではないでしょうか?
近くには水辺もありますので、落ち葉を踏みしめながら気の向くまま散策してみるのもいいですね。
さまざまなプログラムが充実の高野山森林セラピー
(画像提供:高野山寺領森林組合)
高野山の森林セラピーは、その充実したプログラムも特徴です。
2017年は以下のようなプランがあります。
興味のある分野や気分に合わせて、あなたにぴったりのプランを見つけてください。
参加費は体験ツアー・フリープラン・ソロプランが一人3,600円、クラフト体験(念珠)一人5,000円、など、プランによって設定されています。
●森林セラピー体験ツアー:奥之院周辺の歴史と自然に触れ、山小屋やハンモックなどでくつろげる気軽に体験できるツアー
●森林セラピーフリープラン:リピーター向けに山小屋周辺でゆったり過ごすプラン
●森林セラピーソロプラン:お一人様でも気兼ねなく参加できるお一人様限定プラン
●森林セラピー×阿字観体験
●森林セラピー×クラフト体験
●「五感」+αで感じるセラピーツアー
●森林セラピールートを巡る古道歩きツアー
●高野の森林を育む植樹プラン
真言宗の瞑想法を取り入れた高野山森林セラピー
(画像提供:高野山寺領森林組合)
プログラムの中には、真言宗の瞑想法「阿字観(あじかん)」を取り入れたプランもあり、専門家の指導のもと行われます。
阿字観とは、真言宗に伝わる瞑想法で、心静かに座り、大自然を表す梵字を念じながら行います。深く呼吸をすることで高野山の清らかな空気を体内に取り入れ、心と身体の浄化へと導きます。
(高野山森林セラピー体験ツアーパンフレットより引用)
阿字観は、総本山金剛峯寺の阿字観道場でも体験できる有料のメニューが用意されています(2017年は週4回、金・土・日・月)ので、もしかしたら体験したことがある方もいるかと思います。
しかし、森の中で行う阿字観はまた一味違ったものになることでしょう。
経験者も、はじめての方にもおすすめの体験です。
高野山の木を使ったクラフト体験も森林セラピーのメニュー
(画像提供:高野山寺領森林組合)
森林セラピーのプログラムには、高野山に深い関わりのある樹木を使ったクラフト体験のメニューも用意されています。
一つは、「念珠(ブレスレット)」を作る体験。
高野山の杉とパワーストーンを組み合わせて自分で珠を繋いでいく作業です。
もう一つが、アロマスプレーづくり。高野山のスギやヒノキの精油を使ってアロマスプレーを作ります。
どちらも、普段の暮らしの中に持ち帰って使えるので、使う度に高野山の森を思い出しそうですね。
ちなみにクラフトに使われるスギとヒノキは、高野山が森林保護と資源循環のために大切に守り育てている6種類の木「高野六木(こうやりくぼく)」に含まれています。
スギ、ヒノキ、モミ、ツガ、アカマツ、コウヤマキの高野六木は、高野山の町で出会うことがあるモチーフなので、覚えておいてくださいね。
高野山の森の生き物に出会えるかも!
(画像提供:高野山寺領森林組合)
高野山森林セラピーの中では、森の生き物に出会うこともあります。
奥之院の巨木には、長い年月が経つと枝が折れたた跡やキツツキの仕業によって穴が開くことがありますが、その穴にはムササビなどの小動物が棲みつくことがあるんです。
ムササビは普通は夜行性の動物ですが、時には明るいうちに顔を出すことも(写真)。
木の上をよーく観察してみてくださいね。
他にも、小さな動物や昆虫、草花などとの出会いを楽しむことができるでしょう。
森林セラピーを案内するガイドさんは、高野山で林業に従事していたり自然や生き物に詳しい方々ですので、参加者の気が付かないような小さな生き物の存在を、そっと教えてくれます。
高野山の森の生き物がどんな生活をしているか、林業の仕事はどんなものか、また森歩きの楽しみ方などを、ぜひ質問してみてくださいね。
高野山森林セラピー体験ツアーに参加するには
(画像提供:高野山寺領森林組合)
高野山森林セラピーの事務局は「高野『めざめ』の森づくり実行委員会事務局」(総本山金剛峯寺山林部内)にあり、また受付や問い合わせ窓口、当日の案内は「高野山寺領森林組合」が行っています。
年間スケジュールが公開されており、申し込みはFAXまたはメールで受け付けしています。
HPからパンフレットもダウンロードできるので、今年一年のスケジュールを確認して、手元に置いておいてはいかがでしょうか。
■詳細、スケジュール、お申込はこちら:高野山真言宗総本山金剛峯寺HP(ページ内の「森林セラピー体験ツアー」に詳細があります)
http://www.koyasan.or.jp/experience/
■リアルタイムな近況は「高野山寺領森林組合」facebookで発信されていますのでチェック!
https://www.facebook.com/jiryou.koyasan/
まとめ:高野山森林セラピーは、参加しやすい森の入り口
高野山森林セラピーは、体験メニューや環境が充実し、また都市部からのアクセスもよい優れた森林セラピー基地です。
森に行くのは初めて、なんとなく興味がある、という方でも安心して参加できるでしょう。
世界遺産・高野山の歴史と森について学びながら、リフレッシュしてみてはいかがでしょうか?