木の曲げわっぱお弁当箱を使うメリットと注意点
近年のお弁当ブームにも乗って、人気が出てきている木の「曲げわっぱ」のお弁当箱。
なんとなくかっこよくて、使ってみたいと考えている人も多いのでは?
木でできた曲げわっぱ弁当箱のメリットを中心に、気になる注意点についてもまとめてみました。
これをヒントに、あなたなりの曲げわっぱライフを楽しんでくださいね。
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この記事の目次
木の香りがいい♪:曲げわっぱのメリット
国産の曲げわっぱの多くは、スギの木で作られています。
プラスチックや金属のお弁当箱と比べて明らかに違うメリットは、なんといっても木ならではの香りのよさです。
スギは強すぎないほんのりした甘い香りがあって、食べ物の香りを邪魔しません。
食品と相性がよい木なので、昔から食器や割箸、酒樽などにも使われてきました。
ご飯といっしょに木の香りも楽しめるのです。
無垢の木なら、木の中に香り成分が含まれているので、繰り返し洗って使っても長い間香りが持続します。
ただし、曲げわっぱの中には、ウレタンや漆で塗装されたものもあり、それらはあまり香りがしません。
香りを十分に楽しみたい人には、無塗装のものがおすすめです。
木が余計な水分を吸ってくれる:曲げわっぱのメリット
木の曲げわっぱの魅力的なメリットの一つが、ご飯の余計な水分や湿気を吸ってくれる、調湿効果です。
はたしてどのくらい効果があるのか、実験してみました。
用意した2つの曲げわっぱは、サイズはほぼ同じでどちらもスギでできています。
片方は無塗装で、もう一つにはウレタン塗装がされています。
朝、同じ中身のお弁当を詰めてランチタイムに開けてみると・・蓋の裏を見ればその差は歴然でした!
写真左は、ウレタン塗装されたもの。
塗料によって調湿効果が失われているので、お米やおかずから出た水分が、蓋の裏にべったりついています。
いっぽう、写真右の無塗装のお弁当箱は、まったく水滴がついていません!
無垢の木が余計な水分を吸ってくれたのです。
この調湿効果があるおかげで、時間が経ってもご飯がべちょっとせずに美味しく食べられて、衛生的にもよいと言われるのです。
驚くべき無垢のスギの効果です。
ただ、ウレタン塗装をした方がお手入れが楽というメリットも捨てがたいので、塗装したものか、無垢か、自分に合ったものを選びましょう。
とっても軽い!:曲げわっぱのメリット
曲げわっぱの主な材料であるスギの木は、比重が約0.4と軽いのが特徴の素材です。
少しの差かもしれませんが、プラスチックや金属に比べて「軽い」というのもメリットの一つでしょう。
普段から荷物が多くカバンが重たい人にもありがたいですし、お弁当箱を片手に持って豪快にかきこんで食べたい人には、ひょいっと持てる木の曲げわっぱは使い勝手がよさそうです。
また、木は柔らかい素材なので、手で触れた時に木材特有のあたたかみがあり、優しい感じがします。
ぬくもりがあり、手触りがよいので、ついついお弁当箱を触ってしまいそうです。
また、木材は細胞の中に空気を多く含んでいるので、断熱効果や防音効果もあります。
木の曲げわっぱは、お箸が当たってもプラスチックや金属のようにカチャカチャと音を立ててしまうこともなく、静かにお上品に食べられる食器でもあるといえそうです。
ただし、柔らかいがために、傷がつきやすいという面もあるので、やさしく扱ってあげてくださいね。
インスタ映えするおしゃれ弁当に!?:曲げわっぱのメリット
曲げわっぱにお弁当を詰めると、なぜかおしゃれに美味しそうに見えるメリットがあると評判です。
最近はSNSに曲げわっぱ弁当の写真をアップして多くのフォロワーを集めている人もいるほどです。
曲げわっぱといえば、日の丸弁当や和食のイメージがありますが、実は、サンドイッチやオムライスなどの洋食を入れても、不思議とよく似合うんです。
曲げわっぱ独特の丸みに合わせて、食べ物をきれいに詰めるのはちょっとコツが要りますが、慣れれば、毎日レイアウトを考えるのも楽しくなってきます。
特にお米が美味しく食べられる曲げわっぱには、白ご飯をたくさん入れて、ご飯におかずを立てかけるようにしたり、ご飯の上に大胆に焼き魚を載せると美味しそうに見えますね。
無垢の木は汚れが付きやすいので、なるべく器を汚さないような詰め方をするのも腕の見せ所です。
ちなみに曲げわっぱの材料には、狂いにくく見た目にも美しい柾目(まさめ)という木目をよく使います。
ランチといっしょに木目の美しさを楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後は土に還る自然素材:曲げわっぱのメリット
曲げわっぱは、昔から使われてきた自然素材の道具です。
製造方法にもよりますが、材料となるスギの木はもちろん、留め具の部分にも桜の皮を使ったり、接着剤も天然由来100%という商品もあります。
すべて自然素材でできているということは、体にやさしいというメリットもありますが、最後に廃棄することを考えた時には、土に還る素材なので環境にもやさしいという利点があります。
もし、木こりさんが森の中に曲げわっぱのお弁当箱を忘れて行っても、そのまま森の土に還るだろう・・なんていうストーリーも浮かんできます。
ちなみに、曲げわっぱは大切に使えば長く持つもので、10年や数十年愛用している人もいるようです。
ただし、自然素材ならではの弱点もありますので、長持ちさせるためには、カビなど生き物の棲みかにならないように注意し、高熱や火気でこげてしまわないように気を付けてくださいね。
気になるお手入れ方法や注意点は?
たくさんのメリットがある曲げわっぱですが、自然素材ならではのお手入れ方法や注意点についても見てみましょう。
基本的には他の食器と同じ様に、スポンジや洗剤できれいに洗ってよく乾かす、というシンプルなお手入れ方法です。
塗装していない無垢の木は、汚れたままにすると黒ずみが起きたり湿気でカビたりしやすいので、持って帰って来たらすぐに洗いましょう。
こびりついたお米は水やぬるま湯に10分ほど浸すと浮いてきます。
そのほか、以下のポイントに気を付けながら愛情を注いでお手入れしてください。
●NGなこと!
×電子レンジでチン=木材中の水分が蒸発して曲げわっぱが傷んでしまいます。
×熱湯、食器洗い機=変形の原因に。
最悪の場合、高温で糊が解けてバラバラになってしまうことがあります
×重曹、漂白剤の使用=変色の原因に。
●OKなこと
◎洗剤で洗う(木の香りを楽しむため、香りなしの洗剤がおすすめ)
◎スポンジ、たわしなどでこすり洗い(傷つけないようにやさしく)
◎ぬるま湯洗い(熱湯はNG!)
どうしても汚れや手間が気になる人は、ウレタンや漆で塗装されたものを使うのもありですよ。
種類色々!あなたに合った曲げわっぱを選ぼう
近年人気が出てきた曲げわっぱは、さまざまな種類があり、百貨店や専門店だけでなく量販店や雑貨店でも多く売られています。
商品により機能やメリット、製法や値段も色々なので、あなたに合ったものを選びましょう。
●選ぶポイント1「無塗装or塗装?」:
調湿効果や香りが抜群にいいのは無塗装。
でも、お手入れに不安があるという方は塗装したものが便利です。
中には、2段弁当でおかずの段は塗装あり、お米の段は無塗装という、いいとこ取りの優れもの商品もありますよ。
●選ぶポイント2「製法」:
曲げわっぱは100%無垢材で手作りのものや、一部に集成材を使ったものなど様々あり、値段もそれに応じて変わります。
こだわる人はよく見て購入を!
●選ぶポイント3「木の産地」:
曲げわっぱは国内各地で作られています。
曲げわっぱに向いたスギとして有名なものには秋田杉、吉野杉、智頭杉、魚梁瀬杉などがあります。
自分の故郷や旅先で出会った木を選んだり、作り手を訪ねてみるのも楽しいですね。
また、国産のみならず、外国製のものもあるので気になる方はチェックを。
最近では、曲げわっぱ以外にも、フタが無垢の木でできていて器は金属という、木と金属両方のよさを叶えられるお弁当箱も登場しています。
まだまだ進化を続けている曲げわっぱのお弁当箱。
あなたの理想のお弁当箱を探してくださいね。
まとめ:曲げわっぱであなたのお弁当タイムを楽しく♪
木の香りや手触りが楽しめて、ご飯がおいしくなる、曲げわっぱのお弁当箱。
昔から日本人が使って来た道具のよさが今、ふたたび見直されています。
ちょっと気を付けて手をかけてあげれば、あなたの毎日のランチタイムが、もっと豊かな時間になることでしょう。