旅する森と、木の暮らし。

旅する森と、木の暮らし。│MORiP!

森林浴発祥の地!長野県・赤沢自然休養林でしたい6つのこと

森林浴発祥の地”であり木曽桧の美林が広がる、長野県の人気スポット「赤沢自然休養林」。

木曽路の旅、レジャー、避暑などいろいろな文脈で楽しめるこの森。

何となく森の中をぶらぶらするのもいいけど、せっかくならチャレンジしたい、おすすめのアクティビティをまとめました。

ファミリー旅行、自然好きなカップル旅行、それとも林業を知るマニアック旅・・・あなたはどんな旅をしますか?

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「日本三大美林」であり「森林浴発祥の地」赤沢自然休養林とは?

赤沢自然休養林は、長野県上松町の小川入国有林の中にある728haの公園で、1970年に開園した日本初の自然休養林です。

春~秋の開園シーズンには年間10万人以上が訪れる、長野県でも有数の人気観光スポット。

木曽桧をはじめとする天然の森の中に美しいせせらぎがあり、入園は無料。

遊歩道や飲食店、BBQ場などがあり、自然の中で様々な楽しみ方ができます。

ここ赤沢は、古くから築城などに使われてきた「木曽桧」の産地であり、日本三大美林の一つにも数えられています。

江戸時代1665年に尾張藩の「留山」となり手厚く保護されてきたため、全国的にも希少な300年を超える天然ヒノキの森が広がっています。

明治時代には御料林(皇室所有の森林)、戦後は国有林となり、1969年に全国初の自然休養林となりました。

1982年に「森林浴大会」を開催して森林浴発祥の地とされ、2006年には「森林セラピー基地」に指定された癒しの森としても知られています。

アクセスは、車の場合、伊那インターおよび中津川インターから約90分、山道を走った場所にあります(有料駐車場完備)。

また、JR木曽福島駅から約45分、JR上松駅から約30分の専用バスが運行されています。

ちなみに専用バスのチケットはヒノキでできていて、素敵な記念品になりますよ。

■赤沢自然休養林:http://www.avis.ne.jp/~hinoki/01akasawa.html

その1:名物・森の中を走る「赤沢森林鉄道」に乗る!

赤沢自然休養林の代名詞ともいえる名物といえば、国内でも希少な「乗れる森林鉄道」です!この地域で1916年に開通した「木曽森林鉄道」は、1975年まで木曽桧などの木材を運んでいました。

それまでの木材輸送の主流であった川の流れを利用した水運が、ダム建設などでできなくなったことから、国有林を中心に全国各地で鉄道が導入されたのです。

木曽森林鉄道は、高度経済成長期には総延長500kmにも達し、木材を運ぶだけでなく周辺に住む人たちの交通の足として生活にも欠かせない存在となっていました。

その後、道路網の発達により木材のトラック輸送が主流になると、1975年に国内最後の森林鉄道はその役目を終えました。

それから10年後、1985年の伊勢神宮御用材伐採の際に森林鉄道が運材に使われると話題を呼び、1987年に一部が観光路線として復活しました。

片道1.1kmをゆっくりと走る森林鉄道は、片道約10分間。

どこか懐かしいガタゴトという揺れを体感しながら、車窓から赤沢の森を楽しめます。

片道でも往復でも料金は変わらず、終点まで乗ってそこから散策するのもあり。

ちなみに乗車記念切符として、イラストが描かれたヒノキのコースターがもらえます♪

5つの車両にはそれぞれ木曽五木の名前が付いていますので、お気に入りの場所に座りましょう。

森の中を走る可愛らしい列車の姿は、散策路からも間近で見られるので、写真に収めるのも楽しみの一つ。

森林鉄道の乗客と散策している人がなんとなく手を振り合う、ほのぼのとした時間もいいものです。

また、乗車場には入場無料の「森林鉄道記念館」があり、古い車両や写真、動画が見られるのではファンにとっては必見です。

乗り鉄も撮り鉄も楽しめる森林鉄道!あなたなら、どんな時間を過ごしますか?

■赤沢森林鉄道:http://www.avis.ne.jp/~hinoki/01akasawa2.html

その2:赤沢自然休養林の散策コースで森林浴♪

赤沢自然休養林の森は、車いすの方も楽しめるバリアフリーの「ふれあいの道」をはじめとして、散策コースがよく整備されています。

スニーカーでも気軽に歩ける道も多く、誰もが楽しめる森なのです。

園内には8つのコースがあり、目安時間はそれぞれ40分~120分。

ヒノキを見たい、珍しい花を見たい、渓流を歩きたい、などの目的に応じてコースを選びましょう。

駐車場近くは携帯電話が通じますが、コースの奥に行くとつながりにくくなります。

パンフレットにコース地図が載っているので、道中にあるチェックポイントの番号を見れば、どこにいるかすぐわかるようになっています。

森の中には、植物の名前や、森を見るポイントなど解説がされた看板も所々にあって、「森のことをどう見ればいいかわからない」という方でも楽しめます。

一緒に写真を撮りたくなる大きな木や、ヒノキとサワラが合体した珍しい株、根っこの下が空洞になっているヒノキの不思議など、面白い見どころがたくさんありますよ。

コースの途中には東屋やトイレもあるので、休憩を入れながらゆっくり歩きたいところ。

お弁当を持って行って、森の中で食べたらとっても美味しそうです。

都会の喧騒から離れた、日常とは違う時間の流れを味わいましょう。

その3:木曽桧の美林と「ご神木」に会う!

赤沢の天然林では広葉樹の明るい森が楽しめ、確かにセラピー効果の高そうな気持のよい森です。

しかし、ここはただの天然林ではなく、国内でも珍しい天然ヒノキの森なのです。

この地域で育つ「木曽桧(きそひのき)」は、昔から良質なヒノキとして知られ、築城などに使われてきました。

江戸時代から高度経済成長期に至るまで、大量の木材が必要とされた時には全国各地の森が伐採されてきましたが、木曽の森は尾張藩から手厚い保護を受けたため、今でも300年を超える天然ヒノキが残されています。

木曽桧は、伊勢神宮の社殿に使われる木としても有名です。

赤沢の森は1906年に「神宮備林」に指定され、式年遷宮の際に木材を提供する森としても守られてきました。

実際に、1985年と2005年に御用材が伐り出される神事が行われました。

1985年に伐採されたご神木の切り株が、今も赤沢自然休養林の中に残されています。

これは伊勢神宮の内宮と外宮に使われ、ご神体を安置する特別な木です。

御用材の選定や伐採には様々なルールがあり、2つ並んだ欠点のない数百年生の木曽桧を「人」という文字の形に重なるように切り倒します。

良質で、しかもちょうどよい位置に並んだ木が必要となるため、広大な木曽の森の中から選び抜かれた切り株なのです。

また、チェーンソーを使わず、すべて斧で切り倒さなければならず、3つのツルを残す「三つ紐伐り(三つ緒伐り)」という手法が取られます。

斧の跡が残された切り株は、実は少し真ん中の方がくぼんでいるのですが、これは雨水が溜まりやすくして、木を腐らせ早く自然に還すようにとの心遣いなのだとか。

この木曽桧の森の中にたたずむ神々しい「ご神木」の切り株は、必ず見ておきたいスポットです。

その4:赤沢自然休養林のきれいな川で水遊び♪

赤沢自然休養林の真ん中には清流が流れていて、そのすぐ横に散策路が設置されています。

所々に、川辺に下りられる階段があって、夏でも冷たいきれいな水に触れることができます。

かつてはこの川の流れを利用して丸太を運んだので、その名残で川をせき止めた「床堰」の跡などがあり、それもまた美しい風景になっています。

駐車場の近くには「渓流広場」が整備されています。

浅くてゆるやかな流れになっていて、小さなお子さんでも安心して遊べる楽しい水辺です。

夏の暑い日には、水着になって遊んでいる子どもたちの笑い声がこだまします。

大人も、素足になって川の水の冷たさを感じてみましょう。

広場から少し離れた静かな水辺では、清流に足を浸しながら会話を楽しむカップルの姿もあります。

涼しい水辺で、ただぼーっと過ごすのもよさそうです。

子どもも大人も楽しめるせせらぎです。

休養林の下流に行くと、釣り人も見かける美しい川です。

川の水を汚さないように楽しみましょう。

その5:「木曽五木」を赤沢自然休養林の中で探してみる

木曽桧を含めた有用な木材を保護するために、江戸時代から木曽で伐採が禁止された5種類の針葉樹は「木曽五木(きそごぼく)」と呼ばれて大切にされています。

その5種類とは、アスナロ、サワラ、ヒノキ、ネズコ、コウヤマキ。

頭文字をとって「あさひねこ」と覚えるそうです。

せっかく木曽旅行に来たのなら、この5つは覚えて帰りたいですね。

赤沢自然休養林の中には、この木曽五木があちこちに植えられていて、5本並んでいるところもあります。

ネームプレートがかけられているので、初めて見る人でもどれがどの木なのかわかります。

しかし、コウヤマキ以外の4種類は、とっても良く似ているので、遠目に見ても区別がつきません!

元々は、もっとも重要とされた木曽桧を守るために、似ている木をまとめて禁伐にしたのだから、なるほどそっくりな訳です。

そんなときは、葉っぱの「裏」を見てみましょう。

葉っぱの裏にある白い模様は気孔が集まったものですが、この形が違っているのです。

アスナロは「W」、サワラは「X」、ヒノキは「Y」に見え、ネズコは模様がありません。

これを知っていたら、森の中で木曽五木に出会っても見分けられるので、散策が楽しくなりますよ。

ちなみにこの5種類は、見た目は似ていても木材の性質や用途はさまざまで、それぞれ個性的です。

詳しくは、赤沢自然休養林の中にある森林資料館で勉強してみてはいかがでしょうか。

その6:野生の美しい花を見る、そして食べる!?

赤沢自然休養林には、ヒノキをはじめとする針葉樹以外にも、植物がいっぱいです。

広葉樹の森は明るくて気持ちがいいですし、林床には小さな草花やコケ、シダも観察することができます。

きれいなチョウや昆虫、時には野生動物にも出会うことができる、豊かな森なのです。

植物の中には、季節によって花を咲かせるものもあります。

春にはミズバショウやショウジョウバカマ、初夏にはヤマアジサイやツツジ、秋には紅葉も楽しめます。

お花のシーズンを選んで訪れるのもいいでしょう。

中でも、6月中旬~7月上旬に咲く「オオヤマレンゲ」は”上松町の花”にも指定されている、人気のお花の一つです。

モクレン科ですが、まるで蓮のような形の白い花を咲かせるためレンゲという名前が付いています。

梅雨時に山の中で咲くのであまり出会うことがなく、幻の花とも言われています。

じつはこのオオヤマレンゲ、赤沢自然休養林の中で「食べる」こともできるんです!売店で売られているソフトクリームの中に、なんと「オオヤマレンゲ味」があり、バニラとのミックスもできます。

ほんの~りお花の香りがするので、旅の記念にこの珍しいスイーツを一度味わってみてはいかがでしょうか?
ちなみに売店ではオオヤマレンゲの苗木も販売されていました。

まとめ:赤沢自然休養林は、ファミリーもマニアも楽しめる!

休養林としてよく整備された、誰もが楽しめる赤沢自然休養林。

家族でゆっくり過ごすのもよし、ちょっとマニアックに木曽五木や山のお花を探してみるのもおすすめです。

春から秋にかけて、あなたのベストシーズンで訪れてみてくださいね。

この記事の編集者

モリップ編集部 MORiP!

モリップ編集部 MORiP!

MORiP!を運営する編集部のメンバーたちが、選りすぐりの情報をお届けします。あちこちに散らばる森や木についての基礎知識をわかりやすくまとめることを目指しています。編集部みんなで実際に行ってきた森旅もご紹介しています。

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